50代の薄毛ヘアスタイルをかっこよく決めるためのラストピースとなるのが整髪料選びと正しいスタイリング技術であり、ここを間違えるとカットが良くても薄毛が目立ってしまったり、清潔感が損なわれたりする致命的なミスに繋がります。薄毛男性が絶対に避けるべきなのは、水分量が多く重たいテクスチャーのワックスや、髪を束にして固めてしまう強力なジェルです。これらを使うと髪同士がくっついて束になり、その隙間から地肌が露骨に見えてしまう「スダレ状態」を引き起こしやすくなるため、薄毛カバーの観点からは最悪の選択となります。代わって選ぶべきは、油分が少なくマットな質感に仕上がるドライワックスやクレイワックス、あるいはふんわりとしたボリュームをキープできるパウダー配合のスタイリング剤です。これらは髪一本一本をコーティングして太く見せる効果があり、光の反射を抑えることで地肌の透け感を目立たなくさせる働きがあります。スタイリングの手順としては、まずドライヤーの使い方が命であり、髪を濡らした後、温風を下から上に向かって当て、根元をしっかりと立ち上げるように乾かすことで土台となるボリュームを作ります。この時点で8割方のシルエットを作っておくことが重要で、ワックスはその補助として使います。ワックスの量は小豆大程度をごく少量手に取り、手のひら全体によく伸ばしてから、髪の表面ではなく内側から揉み込むようにして馴染ませ、最後に指先で毛先をつまんで動きを出したり、トップをふんわりと整えたりします。つけすぎは重さで髪が潰れる原因となるため厳禁です。仕上げにはハードスプレーを使用しますが、至近距離で噴射すると液の重みで髪が寝てしまうため、20〜30センチ離した位置から遠心力を使って霧を降らせるようなイメージで吹きかけ、空気を含んだ状態をコーティングしてキープします。また、ツヤを出したいビジネスシーンなどでは、水溶性のポマード(グリース)を使うのもありですが、その場合はコームを使ってきっちりと撫で付けるバーバースタイルにするなど、あえてタイトに仕上げる場合に限定した方が無難です。整髪料は髪を固めるためだけのものではなく、質感をコントロールし、光の加減を操り、ボリュームを演出するための魔法のツールです。自分の髪質や毛量に合った最適なアイテムを見つけ出し、正しい手順で使いこなすことができれば、薄毛であっても一日中崩れない、ふんわりと若々しいかっこいいシルエットを維持することが可能になるのです。