出産という人生最大の奇跡を成し遂げ愛しい我が子との生活が始まった矢先に多くの三十代ママを襲うのがホラー映画のように大量に髪が抜ける「産後脱毛症」でありお風呂の排水溝が真っ黒になる光景を見て「このまま全部抜けてしまうのではないか」と洗面所で一人泣き崩れる経験をする女性は決して少なくありません。医学的には妊娠中に増加していた女性ホルモンが出産と同時に急激に元のレベルに戻ることで妊娠中に抜けるはずだった髪が一気に休止期に入り抜け落ちる生理的な現象であり通常は半年から一年程度で自然に回復すると言われています。しかし理屈では分かっていても鏡に映るスカスカになった前髪や透けて見える頭頂部を見るたびに失われていく女性としての自信や将来への不安に押しつぶされそうになるのが現実でありそこに慣れない育児による睡眠不足や栄養不足そして「完璧な母親でなければならない」というプレッシャーが重なることでストレス性の薄毛まで併発し回復が遅れてしまうケースが増加しています。この抜け毛のトンネルを抜けるために最も必要なのは高価な育毛剤よりも「今は髪が抜ける時期なのだ」と割り切り自分を責めないためのメンタルケアと物理的な休息です。髪は寝ている間に分泌される成長ホルモンによって修復・生成されるため細切れ睡眠であってもパートナーや家族に協力を仰ぎ少しでもトータルの睡眠時間を確保することが何よりの特効薬となります。また授乳中は母体の栄養が優先的に母乳に回されてしまい髪は後回しにされるため鉄分やタンパク質ビタミン類を意識的に摂取しサプリメントなども活用して枯渇した栄養を補うことが重要です。外見に関しては薄毛を隠そうとして髪をひっつめると牽引性脱毛症を招くため思い切ってショートカットやボブにして髪の重さを取り除き根元の立ち上がりを良くすることでボリューム感を出しつつドライヤーの時間を短縮して育児の負担を減らすという一石二鳥の作戦も有効です。産後の抜け毛はあなたが命を懸けて新しい命を育んだ証でありその勲章を胸に焦らずゆっくりと体調を整えていけば必ず髪は戻ってきます。今は自分を一番に労り母となった新しい自分を受け入れる準備期間だと捉え直してみてください。
産後の抜け毛という試練を乗り越えるママのための育毛メンタルケア